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合成ダイヤモンドのつくり方(5)

2020年5月21日

ライフジェムのメモリアルダイヤモンドは、遺骨や遺髪から純度の高い炭素を取り出し、人工的な高温高圧状態で結晶化させてつくります。こうしたダイヤモンドを合成ダイヤモンド、人工ダイヤモンドを呼びます。その作成方法などについてご紹介します。

 

 

  • 天然ダイヤモンドと合成ダイヤモンドは見分けられるのか?

 

天然ダイヤモンドと合成ダイヤモンドはそれぞれ、結晶の成長の仕方が異なりますが、内部の構造そのものに違いはなく、宝石として加工すればほとんど見分けがつかないといわれます。

 

しかし、当然ながら宝石市場でダイヤモンドが適切に取引されるには両者を見分けることが必要であり、実際、いろいろな方法で両者を見分けることが可能です。

 

両者を見分ける方法にはいろいろなものがありますが、大まかに3つに分けられるでしょう。

 

第一は、専用の小型装置を用いた判別です。例えば、GIA(米国宝石学会)が開発したiD100™は、天然ダイヤモンドと合成ダイヤモンド(HPHTおよびCVD)を区別する装置です。

直径0.9mm(約 0.005 カラット)以上の台座付きもしくは裸石(ルース)のダイヤモンドの検査が可能で、細長いコード状のセンサの先端を押し当てると、2秒ほどで「PASS」または「REFER」の表示と音声が出ます。

PASS」であれば天然ダイヤモンド、「REFER」は要検査で合成ダイヤモンドなどの可能性があるそうです。

iD100™20186月にリリースされ、当初は無色かほぼ無色のダイヤモンドが対象でしたが、最新版では青から緑、茶色のダイヤモンドも対象になっています。

希望小売価格は4995ドル(約55万円)。ピンクダイヤモンドも判別できるソフトウェアのアップグレードは249ドル(約3万円)となっています。

https://www.gia.edu/JP/id100

 

 

第二は、宝石業界における標準的な鑑定手法です。

例えば、顕微鏡でダイヤモンドの結晶内にある微小なインクルージョン(内包物)を確認します。天然ダイヤモンドと合成ダイヤモンド(さらにHPHT法とCVD法)によって、それぞれ特徴的な内包物があります。

交差偏光板というフィルターを通して顕微鏡でチェックする方法もあります。これも天然ダイヤモンドと合成ダイヤモンド(さらにHPHT法とCVD法)によって、特徴的なパターン(歪複屈折)が現れたりします。

他にも、顕微鏡によるカラー・ゾーニング(色むら)のチェック、紫外線を当てての蛍光分析などが行われています。

交差偏光板を通してCVD合成特有の1方向に伸張したパターン(歪複屈折)が現れた例

http://www.cgl.co.jp/latest_jewel/tsushin/category/43

 

 

第三は、研究施設などにおいて、より高度な検査装置を用いて行うものです。

例えば、フォトルミネッセンス分析という方法は、物質にレーザー光を照射して電子をエネルギーの高い状態にし(励起)、その後、元の状態(基底状態)に戻る際に発生する光(フォトルミネッセンス)の成分(スペクトル)を観察します。その結果から、物質の結晶中の欠陥や不純物の情報が得られ、天然ダイヤモンドと合成ダイヤモンド(さらにHPHT法とCVD法)の区別がつくというわけです。

フォトルミネッセンス分析におけるスペクトルの例

http://www.cgl.co.jp/latest_jewel/tsushin/category/43

天然ダイヤモンドと合成ダイヤモンドの判別は、いまでは宝石業界において欠かせないものになっています。

 

ご遺骨、遺灰からつくるメモリアルダイヤモンドについて

くわしくはライフジェムジャパンのホームページをぜひ、ご覧ください。

http://www.lifegem.co.jp/