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天然ダイヤモンドが私たちに届くまで(6) ―超深度で生まれたダイヤモンド―

2023年6月12日

地球上で発見される天然ダイヤモンドの多くは数十億年の昔、地球の深部で長い時間をかけて生まれました。そこからさらに地表にいる私たちのところに届くまでにはいくつものプロセスがありました。

天然ダイヤモンドの長い旅路について、今回は従来の想定よりはるかに深い地下でできたダイヤモンドについてです。

 

 

従来、ダイヤモンドは地表から100kmから300kmくらいの深さにあたるマントルの上部で数十億年前にゆっくりと結晶化したと考えられています。

 

しかし、それはあくまで20世紀後半になり、人工ダイヤモンドがつくられた温度や圧力条件からの類推です。

2000年ころからは、より深い深度で生まれたと考えられるダイヤモンドが発見されています。

 

こうしたダイヤモンドは「スーパーディープダイヤモンド」と呼ばれ、その内部にある内包物(inclusion)は地球の形成過程についての貴重な資料としても注目されています。

 

ダイヤモンドはもともと極めて硬い物質であり、きわめて高い物理的・化学的安定性をもっています。その内部に取り込まれた物質にとってはタイムカプセルのような働きをします。

内包物(inclusion)を調べることでダイヤモンドが生れた深さを推定することができるのです。

 

2000年ころから発見されたダイヤモンドからは、200㎞くらいの深さではできることがない高圧形態のガーネットやオリビンが内包物として見つかっています。

そこで研究者たちは、これらのダイヤモンドは海洋プレートが沈み込みによってマントルのより深く、700キロほどまで運ばれた有機物から成長したのではないかと考えています。

また、中にはこれまで発見されたダイヤモンドで最も古い約35億年前に生まれたものもあったそうです。

太陽系に地球が誕生したのは45億年前頃なので、これは極めて興味深い事象といえます。

 

一方、日本の研究機関でも5年ほど前、ダイヤモンドの故郷が地下約2900 kmのマントル底部に存在する可能性が提案されました。

これは、日本が世界に誇る大型放射光施設SPring-8を利用し、炭酸塩鉱物とケイ酸鉱物の反応を地球マントル全域の温度圧力条件下で観測したものです。

その結果、地球マントルの底の条件でダイヤモンドが生成することを突き止めたそうです。

 

 

1 地球内部の模式図および本研究により提唱されたダイヤモンドの故郷

2 炭酸塩とケイ酸塩の反応によるダイヤモンド生成が起こりうる領域

 

https://www.sci.tohoku.ac.jp/news/20170302-8938.html

 

 

いずれにしろ、ダイヤモンドにはまだまだ多くの謎が秘められており、私たちのロマンをかきたててくれます。

 

 

 

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