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終活サービスの最新事情(3) エンディングノートに何を書く?

2024年3月25日

コロナ禍を経て、終活への関心がますます高まっているようです。今回はエンディングノートについて確認してみます。

 

「エンディングノート」とは、人生の後半に至った人が自分の人生を振り返り、自分が亡くなった際に親族などに伝えておきたいことなどを予めまとめておくものです。ネットで無料ダウンロードできたり、大手文具メーカーが市販したりしています。

では、どんなことを書けばいいのでしょうか。結論からいえば、項目や書き方に特に決まりはありません。とはいえ、何か目安や参考になるものがあるほうが書きやすいでしょう。エンディングノートに書く項目としては、下記の8つが一般的です。

「エンディングノート」に書く主な項目

(1) 自分史 自分が生れてから現在までの歴史
(2) 家系 これまで受け継がれてきた一族の歴史
(3) 医療 自分しか知らない常備薬や自分が意思表示できなくなったときの処置など
(4) 介護 心身が不自由になったときにどんなことをしてもらいたいかや終末期に受けたい治療など
(5) 財産 自分が生涯で築いてきた有形無形の価値(プラス、マイナスを含め)
(6) 葬儀 自分の葬式をどうするか
(7) 供養 先祖代々のお墓や自分がお骨になったときにどうしてほしいのか
(8) メッセージ 家族に対して伝えたいこと

※参照:尾上正幸著『本当に役立つ「終活」5050答』(翔泳社)

 

自分史では、自分が生れてからの年表をつくり、いつ、どんなことがあったのか、そのときどう思い、何を感じたのか書き出してみます。幼少期や少年期のことは忘れていたりするので、兄弟姉妹や小さい頃の友人に会う機会があれば聞いてみるとよいでしょう。

自分史の延長で、一族の歴史(ファミリーヒストリー)をまとめてみるのもお勧めです。両親はともかく、祖父母やそれ以前になると意外に知らないものです。戸籍をたどってみたり、親類縁者に話を聞いてみましょう。

医療や介護については、いざというときどうしてもらいたいのか、家族の精神的な負担を軽減する意味でも自分の意思をはっきり示しておくことが大事です。

財産については、プラスの財産、マイナスの財産を含めて財産目録を作成します。そして、遺産分割について自分の考えがあるなら、法的拘束力のある遺言書を作成しておくほうがよいでしょう。

葬儀や供養については、エンディングノートでひとつのハイライトとなる項目です。いまや葬儀の形式やスタイルは多様化しています。供養のし方も選択肢が広がってきています。そこで「自分らしく」とか「家族に迷惑をかけたくない」ということを重視する人が多いようですが、それとともに家族や友人、知人の気持ちにも配慮したいものです。

最後に、家族や友人、大切な人に対して、普段はなかなか言い出せない感謝や愛情の気持ちなどをぜひ、メッセージとして残しておきましょう。

 

こうしたエンディングノートの内容はどの項目から書き始めてもよいですし、一度、書いたら終わりではなく、何度も書き換えたり、書き加えたりしていきましょう。

エンディングノートを通して残された人生を前向きに過ごし、また家族や親しい人とのコミュニケーションのきっかけにしてみてください。

 

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