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ダイヤモンドの最新トレンド(5) 天然ダイヤモンドの「トレーサビリティ」

2025年5月9日

前回、「エシカルダイヤモンド」について取り上げましたが、「エシカルダイヤモンド」には特定の基準やルールがあるわけではありません。そこで重要になるのが「トレーサビリティ(追跡可能性)」です。今回は天然ダイヤモンドの「トレーサビリティ」についてみてみます。

 

 

「トレーサビリティ(traceability)」とは一般に、工業製品などにおいて原材料の調達から生産・加工、消費までの流れを後から追跡可能なように記録することを指します。日本語では「追跡可能性」「生産履歴」などと訳されます。

 

ダイヤモンド業界においては25年ほど前から、地域紛争の資金源になるのを防いだり、採掘や加工から強制労働・児童労働を排除したりする取り組みが進んでおり、その中で天然ダイヤモンドの「トレーサビリティ」が重視されています。

とはいえ、天然ダイヤモンドは原石の採掘から加工・研磨、卸、小売に至るまでのプロセスが長く、関係する企業等も多岐にわたるため、トレーサビリティの確保はそう簡単なことではありません。

 

そうした中で近年は、最新のテクノロジーを活用した新しいシステムやサービスが登場してきています。

一例が、1988年に世界初のダイヤモンドテクノロジー企業としてスタートしたイスラエルのサリネ(Sarine Technologies)社が開発した、「ダイヤモンド・ジャーニーTM」というシステムです。

このシステムではまず、鉱山から採掘されたダイヤモンドの原石に「産出登録」のID(識別番号)が付与され、原産国などの主要な識別データやデジタルスキャンで作成された3Dモデルが記録されます。これらの情報は同社のクラウドシステムにアップロードされ、原石からカット、研磨と続くサプライチェーンの各段階で繰り返し認証が行われます。

こうして記録されたデータは「トレーサビリティレポート」として提供され、それを見れば小売業者も消費者原石からルースまでのプロセスを確認でき、紛争地域で採掘されたものではないこと、適正な労働環境でカットや研磨が行われたことが担保されるのです。

https://sarine.jp/diamond-journey/

 

 

もうひとつの礼は、ドバイに本社があるDiatech社です。同社が開発した「Diatrace」では、人工知能(AI)を使用して各ダイヤモンドの特定の特性を認識し、ブロックチェーン上にデジタル記録を作成します。これがダイヤモンドのデジタルパスポートとなり、サプライチェーン全体と通してその真正性を検証する役割を果たします。また、同社ではダイヤモンドのサプライチェーンに関わる各企業の環境フットプリント、労働環境に関連する社会問題、企業の社会的責任 (CSR) の実践、ガバナンスについて監査を行い、持続可能性とESGの資格を評価しています。

https://diatrace.io/

 

 

気になるのは、こうしたシステムやサービスを利用したトレーサビリティの確保がどれくらいの効果をもたらすのかです。

この点について、デビアスの調査(2021年ダイヤモンドインサイトレポート)によると下記のような結果が得られたといいます。

 

  • 持続可能性が購買行動において一番考慮されることが多い商品として、宝飾品は食品、衣服に次いで第3位である
  • 天然ダイヤモンドを選ぶ際、価格やデザインより持続可能性を一番重視している消費者は世界中で3分の1に達する
  • 持続可能性について信用できる証拠を示すダイヤモンドブランドに対して56%の消費者は1020%のプレミアウムを支払う意思がある
  • 持続可能性について信用できる宝飾品を購入したことがあるのは、ベビーブーマー世代が8%なのに対し、ミレニアム世代は30%、Z世代は21%である

 

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