ご遺骨はどうやってダイヤモンドになるの?(3)
ライフジェムの遺骨ダイヤモンドができるまでをご紹介。シリーズ第3回は、原石誕生編です。
前回は、原石を生み出すための準備工程をご紹介しました。
ご遺骨から取り出された炭素を精製し、結晶化の準備を整えるところまでが前回までの内容です。
第3回目の今回は、どのようにしてご遺骨由来の炭素からダイヤモンドの原石へと育っていくのか、装置の内部のカプセル内で起きていることをお伝えします。
装置内の圧力・温度は非常に高いため、安定した環境をつくるための前準備が非常に大切です。
地球と同じ環境を再現する
精製された炭素と種結晶を入れたカプセルは、圧力機の中心部へとセットされます。
装置が動き始めると、内部ではゆっくりと圧力と温度が上昇していきます。最終的に内部は、5万気圧を超える超高圧と、1,300℃以上の超高温の環境になります。
これは、天然のダイヤモンドが地球の奥深くで生まれる環境とよく似た条件です。
この高温・高圧の環境下で、ご遺骨から取り出された炭素は、少しずつ結晶の形を変えていきます。
もともとグラファイト(黒鉛)の状態にあった炭素原子が、ダイヤモンド特有の強い結びつきへと組み替えられ、種結晶のまわりに集まりながら層を重ねるように成長していきます。
この変化は一瞬で起こるものではありません。
数か月という時間をかけて、ゆっくりと原石が育っていきます。
圧力や温度はコンピューターによって細かく管理され、わずかな揺らぎも起こらないよう、装置の内部環境は常に安定した状態に保たれています。大きなエネルギーが使われる工程ですが、その管理はとても繊細で、時間をかけて育てることが美しい原石につながります。

装置内部の見えない管理
約6トンもの大型装置の内部では、原石を育てるために大きなエネルギーが使われています。
そのため、装置には温度を保つための冷却システムや圧力の常時監視、安全制御装置などが備えられ、内部の環境は常に細かく管理されています。
1,300℃を超える高温と超高圧の環境を、数か月にわたって安定させ続けることは決して簡単なことではありません。
しかし、この「安定した環境」こそが、透明度の高いダイヤモンド原石を育てるために欠かせない条件です。
メモリアルダイヤモンドの原石づくりは、ただ強い力をかければよいというものではありません。
大きなエネルギーを使いながらも、その環境を静かに保ち続ける、繊細な管理の積み重ねが必要になります。目には見えない装置の内部で、 ご遺骨から取り出された炭素は、時間をかけて少しずつダイヤの結晶へと姿を変えていきます。

原石の誕生
定められた成長期間を経て、装置はゆっくりと冷却工程へと入ります。
急激な変化を避けながら、内部の温度や圧力は少しずつ地上の環境へと戻されていきます。
その後カプセルが取り出されますが、この時点ではまだダイヤモンドの姿は見えません。
ダイヤ原石は、冷えて固まった「合金」の中に包まれた状態になっているため、特殊な薬液を用いて金属をゆっくり溶かしていく必要があります。
時間をかけて金属が取り除かれると、その中からダイヤモンド原石が姿を現します。
ご遺骨から取り出された炭素は、こうして透明な結晶へと成長しました。
まだ宝石としての輝きはありませんが、
確かにダイヤモンドの「原石」として存在しています。
この原石は、これからカットと研磨の工程を経て、はじめてあの美しい輝きを放つダイヤモンドになります。
次回は、その原石がどのようにして宝石へと仕上げられていくのか、カッティングの工程についてご紹介いたします。

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